老後に住みたいと思っていた所に「今」住んでいること
海の見える所に住んでいる。というと
わぁ、そんな良い場所に住んでいるの？
と羨ましがられることがあります。
そんなにお金に余裕があるわけでもなく、
本当は老後に、住めたらいいなと思っていた場所。
そこに、まだ老後とは言えない今、住んでいます。
何故、決心がついたかというと、
その時ただ、私の背中を押してくれるきっかけがあったこと。
「叶えたいことは、老後じゃなくて今、叶える」
そんなお話をさせていただきますね。
今わたしが住んでいるところ
神奈川の海沿い、湘南地区と呼ばれるところ、
その海岸沿いの、賃貸マンションに住んでいます。
2年ごとの更新をもう、何回したかしら。
築40年以上の、ビンテージマンションです。
一人暮らしにはちょっと広い、60平米位。
元は3LDKだったようですが、リフォームされ、
リビングの広い1LDKになっています。
目の前は海、南向きで、
花火大会の花火が、ベランダから半分、見えます笑
なぜ、仕事に不便なここへ引っ越したのか
私はフリーで、講師業をしています。
仕事の場所は、都内だったり、神奈川県内だったり、
今の家から、1番遠い仕事場へは、電車で1時間50分位かかります。
もう、小旅行です笑
飼っていたネコとのお別れ
ここに来る前は、都内のワンルームマンションで、
ネコ1匹と一緒に暮らしていました。
そのネコが13歳で天国に引っ越ししてしまいました。
ネコと一緒に暮らしていたその部屋にいると、
どうしてもその子の事を考えて落ち込んでしまうことがあって、
気持ちを新たに、違う場所への引っ越しを考え始めました。
老後に住みたいと思っていた場所
海が見える家に住んでみたいと、
ずっと密かに思っていました。
でも、海側の物件は値段的にも高いものが多く、
仕事場からもだいぶ遠くなるので、
老後に住めたらいいな、位に考えていたんです。
ある時、勉強している講座の課題で、
「死ぬまでにやりたい事リスト」を作ることがあって、
「海沿いに住む」が私のリストに上がりました。
その講座を受講する少し前、
私は乳がんで手術を経験しました。
その時に、大げさだけど、
「もう自分は長くないかもしれない」という考えが、
生まれました。
だから、
やりたい事を先延ばしせずに、
やれることはいま、やろう！
そう思っていた矢先に、このリスト作りがあったのです。
そこから、海辺の物件探しが始まりました。
どうやって、物件を見つけたか
まずは、住みたいと思っている街に、お休みを見つけては遊びに行きました。
実際にその街で買い物したり、散歩したり、食事したりして、
ここに本当に住みたいのか、自分の気持ちを確認しに行きました。
ふむふむ、土日は人が多いのか~とか、
オフシーズンは静かなんだな、とか、
実際に行ってみることで、感じ取れることもたくさんありました。
次は、ネットで物件探し。
元々賃貸住宅の間取り図を見るのが好き、ということもあって、
引っ越しを考え始めてから毎日、賃貸情報のサイトをチェック。
人気のある地区だったし、ましてや海見え物件。
なかなか出ないんですよね。
約半年位、気長に探していたら、
引っ越しラッシュの3月を越した時期に、今の物件が出てきました。
出て即座に、内見の申し込み。(こういう時の行動力はスゴイ笑)
それまでも、いくつか内見をしに行っていたんですが、
惜しいところで海が見えなかったり、階数が低かったり
(あまり下の階だと、水害が心配だったので)
リノベされた室内は、部屋と部屋の間の壁が取り払われて、
一つの大きなお部屋に改装されていました。
オーナーさんこだわりの壁紙が貼ってあって、
特に海側の窓がある壁は、海が綺麗に見えるように、こげ茶色になっていて、
まるで、大きな海の絵を飾る額縁みたいに見えるのです。
一目見て、凄く気に入りました。
ただ、予算が・・・2万5千円も、オーバー。
普通なら諦めるところ、
私の中で、「いつまで生きれるかわからないんだぞ」という囁きが聴こえ、笑
先送りにするのをやめて、引っ越すことにしました。
住んでみて、感じたこと
良かったこと
- とにかく毎日、海に癒される。もうね、これに尽きます。窓を開ければ天然で波の音が聴こえるし、遮るものがないので、日当たりもバツグン。
- 深呼吸をすることが多くなった。
- 近所に買い物のついでに砂浜散歩出来る。
- 二重窓なので、閉めてしまえばとても静か。
- 旅行に行く回数が減った。家でコーヒーをゆっくり飲むのが1番。
- 電車が始発なので、座れる。うん。これは何気に大事だった。
- 仕事でのセミナーを、この家で開催することが出来た。海を見ながらゆったりと受講してもらうことが出来て、自分の自信にもつながったし、受講者さんにも喜んでもらうことが出来たことが、私の人生の宝物になりました。
大変だったこと
- 電車賃がかかる。毎月貯金出来る額が減りました笑 友達に「電車賃と家賃を払うために働いてる」と言います。笑
- 移動に時間がかかる。都内で2、3時間の仕事でも、半日以上はみていないといけないです。だから、夜遅くまで都内で呑みたい人は不向き。私はそういう付き合いはほぼ断る人なので、逆に「家遠いから」と断りやすくなりました。
- 塩害がある。キレイ好きな人は大変かも。ベランダのサッシは砂だらけ、玄関のドアノブも荒天の次の日はベタベタになります。洗濯物は基本家の中干し。自転車も車も持っていませんが、マンション下の駐輪場の自転車は錆びやすそうです。
- これまでで2回、停電した。とにかく風が強い日が多く、台風の時はかなりの注意が必要です。最寄りの駅への道で、橋を渡らなければいけないのですが、台風じゃなくても雨と風が強い日は、髪の毛が一瞬でグシャリます。
まとめ
そんな大変なことがいろいろあっても、
貯金出来なくても笑
私はここに住んで、良かったと思っています。
引っ越す前、愛猫のとの別れがあったり、
自分自身の病気があったりで、
本当に、心が参ってしまっていました。
少し無理してでも、その時の私には、気持ちを切り替えるきっかけと、
「やりたかったことは今、やる」が
必要だったと、思っています。
この先の不安とか、将来のためにいま、我慢しなきゃとか、
私もかつてそう、考えていました。
でもね、やりたいことが、何十年か後に必ず出来る保証はないし、
将来は将来で、きっとなんとかなる。
だから、
心の中にやりたいことが芽生えたら、
これからも大事に、叶えていきたいと思っています。
今現在、私は、更年期の後半を迎え、
これから先ずっと、ここに住みたいのかな、どうかな、
そう考えている最中です。
しばらく住んで、満喫した、気が済んだという気持ちも。
今まで通りガンガン仕事していくのか、
体力的にも少し、ペースダウンしていきたいなとも思うし、
ここに住み続けることと、仕事のこと、自分の体力のこと、
金銭的なこと含めて、
年齢的にも、いろいろな事を見直す時期なのかな。
人生の先輩方も、そんな時期を過ごされたのかな。
そんな思いでいる、今日この頃です。
